熱傷に対するウィートグラスの効果

やけどの程度はさまざまですが、ここで私がお話するのはⅠ度、あるいはⅡ度熱傷という通常は入院するほどの必要はないものの、初期治療、痛み止め、抗生物質による治療、そしてガーゼや包帯の交換などのために何度か通院が必要となる程度のやけどについてです。重症のやけどの場合や感染を起こしてしまった場合には治療はひと月もしくはそれ以上かかることもあり、時には皮膚の移植も必要になります。
あなたはやけどをした場合、どのような手当てをしていますか?また、ひどい日焼けの場合はどうでしょう? 真っ赤な肩と眠れない夜…。すぐに患部を流水に5分から10分さらすという一般的な方法以外には、大した効果をもたらしてくれるものはないのが実情です…ウィートグラスを除いては。それでは私の患者さんの経験を元に説明しましょう。

最終試験が迫っているという18歳の大学生が、近所のレストランでウエイトレスをしている際に煮えたぎった熱いスープを手にこぼしてしまいました。彼女の手のひら全体がⅡ度熱傷の状態でした。彼女は激痛に苦しんでいました。最終試験は迫っていましたし(やけどをした方の手が利き手だったのです)、家賃の滞納のために立ち退きを迫られていました。もし働かなければ、彼女は路頭に迷ってしまいます。

通常なら彼女は少なくとも2、3週間は働ける状況にはありませんでした。痛みを伴う毎日のガーゼ交換、患部の清浄、痛みのコントロール、感染の危険性、抗生物質クリームに対するアレルギー反応の可能性などが私の頭をよぎりました。彼女の雇用主にとっても、高額な治療費が生じるでしょうし、レストランでは代わりのスタッフを雇わなければならず、労働者災害補償保険の経費も増えることになるかも知れません。

患部を流水下で冷やし、清浄後にウィートグラスのスキンリカバリークリームを塗布し、保護のために厚く固めに包帯を巻いて、強力な鎮痛剤を処方しました。私は彼女に多分翌日には職場に戻れるだろうと言ったのですが、彼女は涙ぐみながら首を横に振りました。

翌朝早くに彼女が包帯をせずにやって来ました。非常に喜んだ様子で仕事へ戻るつもりのようでした。痛みは昨夜のうちになくなり、彼女は手、指を痛みを感じることなしに自由に動かすことができましたし、やけど部分の圧痛や、水ぶくれなどもありませんでした。手のひらが少し赤みがかっているだけでした。その後は厚い包帯も抗生物質も必要なく、彼女はすぐに仕事を再開することができました。雇用主も非常に安堵したことは言うまでもありません。

私はウィートグラスで多くのやけどが迅速に回復するのを見てきました。そして、他に等しい効果をもたらす外用薬が存在するだろうか、とよく思うのです。ウィートグラスは水ぶくれや体液の喪失を予防、あるいは最小限にとどめ、細菌感染のリスクを軽減し、さらには、やけどのあとが残るのを防ぎます。また、たとえ皮膚が失われてしまった場合でも、ウィートグラスを用いることで皮膚が従来の治療法よりもずっと早く再生します。

一体どうやってこのような目覚しい治療成果を達成できるのでしょうか。ウィートグラスは強力な自然の抗炎症剤であるばかりでなく、DNAが治癒の過程において関わってくるさまざまなタンパクを生産する率…どうやら遺伝子発現にも影響を及ぼしているようなのです。このプロセスが一体どんなものなのかは正確にはまだわかっていませんが、1930年代にはやけど治療にクロロフィルが使われていました(リサーチ参照)。現在、通常の医学的なやけど治療としては、スルファジアジン銀という抗感染薬クリームが使われていますが、これは感染予防には有効でも、やけどの治癒そのものには作用しません。

もし、医師たちがやけどの治療にウィートグラスを使うことを受け入れることができれば、保険や医療の分野において潜在的にどれほどの節約になるか考えてみてください。安価で処方箋の必要もなく、そして何よりも効果があるのです。

Dr. Chris Reynolds. M.B.,B.S.